これまでエコスタでご紹介してきたAfan KPPの森には、森の様子を調べるために、2台のセンサーカメラを置いています。


センサーカメラは、動物が前を通ると、体の温かさや動きに反応して、自動で写真や動画をとるカメラです。人がいなくても森の生き物たちをそっと見守ることができるため、森の調査に役立っています。

 

森にすむ動物の多くは、人がいると逃げてしまったり、夜に活動したりします。でも、センサーカメラなら、電池とメモリがあるかぎり、昼も夜も、何か月でも生き物たちの自然な姿を記録することができます。

いろいろな生き物がくらせる森づくりを目指しているAfan KPPの森。そこで、「ここなら動物が来そうだな」という場所を考えて、カメラを設置しました。

 

すると今回、ちょっとめずらしい、ほ乳類ではない動物の姿が写っていたのでご紹介します。

 

カメラを設置している様子
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カメラを設置している様子

まずは、動画を見てみよう

落ち葉の中で一生懸命何かをしている鳥がいます。どこにいるかわかりましたか?

この鳥は、森でくらす代表的な鳥のひとつ「カケス」です。

クイズ!

カケスは落ち葉の中で何をしているでしょう。動画よーく見ると、ヒントが隠れているかもしれません。

 

 

  1. 落ち葉の下にあるエサを探している
  2. 子育てのための巣の材料を探している
  3. ドングリを埋めて、森を育てている

 

 

正解は、3のドングリを埋めて森を育てている、です。

 

といっても、カケスが「森を育てよう!」と思っているわけではありません。カケスは秋になると、たくさんあるドングリを地面や落ち葉の下に隠して、あとで食べる習性があります。動画には、ちょうどその様子が写っていたようです。

 

カケスってどんな鳥?

カケスは体長33センチくらいの、カラスの仲間です。一年中、森でくらしています。「ジィ」「ジェー」と少しかすれた声で鳴き、ほかの鳥の声をまねるのがとても上手です。タカの声をまねることが多いと言われています。


樹の上でも地上でも生活し、大きく跳ねるように歩き、木の実やくだもの、虫などを食べます。小鳥の巣を襲って、卵を食べることもあります。秋になると、ドングリをくわえて運び、地面や木のすき間、落ち葉の下に隠し、冬に森に食べ物がなくなった頃にほり出して食べる習性があります。

 

食べ忘れたドングリは、春になると芽を出すことがあります。そのため、カケスは知らないうちに森を育てるお手伝いをしている鳥、とも言えるのです。
 

出典:アファンフィールドノート
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出典:アファンフィールドノート

カケスがいる森はどんな森?

Afan KPPの森でカケスが確認できたということは、

 

  • 木の実やくだもの、ドングリなどがたくさんある
  • 小鳥たちがくらしている
  • ドングリを隠せる安心できる場所がある

 

ということを教えてくれています。

 

もしかしたら、知らないのは人間だけで、カケスは本当に「森を育てよう」と思ってドングリを埋めているのかもしれませんね。

アファンの森で撮影した、クリをくわえたカケスの姿
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アファンの森で撮影した、クリをくわえたカケスの姿

 

Afan KPPの森では、これからも森にくらす生き物たちの声に耳を傾けながら、森の変化を丁寧に見つめ、たくさんの生き物がくらせる森づくりに取り組んでいきます。

 

 

次回は、この冬に宮城県東松島市の宮野森小学校で行った、C. W. ニコル・アファンの森財団と開催している紙漉き授業の様子を紹介します。ぜひお楽しみに!