当社とC.W.ニコル氏や同財団との関係

C.W.ニコル氏
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C.W.ニコル氏

当社と故C.W.ニコル氏との出会いは2015年に講演会に講師としてお招きしたことがきっかけです。紙の専門商社として環境保全に向けた循環型ビジネスを推進する当社は、ニコル氏の「日本本来の美しい自然環境を取り戻したい」という思いに賛同し、一般財団法人「C.W.ニコル・アファンの森財団」への支援をスタートしました。

 

C.W.ニコル氏は2020年4月3日、79歳でその生涯を終えられましたが、生物多様性の豊かな森を日本中に広めたいというニコル氏の思いを大切にして、当社はこれからも同財団への支援を続けるとともに、持続可能な社会の実現に邁進してまいります。

アファンの森について

アファンの森とは作家でありナチュラリストのC.W.ニコル氏が日本移住後の1986年に長野県黒姫に購入した森の名称です。アファンとはウェールズ語で「風の通るところ」という意味です。ニコル氏は荒れ果てていたこの森を35年以上にわたって手入れし続け、生物の多様性豊かな森に蘇らせました。今ではこの森に、心に傷を負った子どもたちや障がいを持った子どもたちを招待し、心を癒す取り組みも行われています。

「南エリア」と森林創生の取り組みについて

同エリアは、アファンの森財団が、健全な森を広げるために行っているトラスト基金により少しずつ買い取り、現在約17ヘクタール(※1)の広さになった場所です。このエリアを生物多様性にあふれた豊かな森に生まれ変わらせ、将来は巨木(大径木)を中心とした地域本来の森林生態系を取り戻すことを目的に整備をしていきます。

 

森の現状を把握した上で、生育状態のよくない木々を伐り出していく必要があります。「木を伐り出す」というと、森林破壊のようなイメージを持たれてしまうかもしれませんが、こうした間伐を行うことによって荒廃した森に日光が差し込み、本来の健全な状態に導くことができます。また、森を傷めることなく木を伐り出していくためには、環境への負荷が少ない小規模な作業道を作っていく整備も行います。

(※1)東京ドーム約4個分の広さ

森林整備のフェーズ

  1. 自然環境調査
  2. 作業道の整備
  3. 間伐などの森林整備作業

 

森に手を入れる前には、まず、その森の状況を把握することがとても大事です。木だけではなく、そこに暮らす動物や鳥たち、どのような草花が生えているのかなど、森の手入れを進めていく上ではとても重要なことです。手入れ前の状態と、手入れ後の状態を比較することで、それまでの森づくりを評価することも出来ます。「森づくりを評価するのはそこに暮らす生きものたち」という視点で作業を進めてまいります。

国際紙パルプ商事とC.W.ニコル・アファンの森財団が目指す、新しい森林の価値の創出

私たちは「サステナブルな森づくりによる自然界と人類の共生」をテーマにこのエリアの整備に取り組んでいきたいと考えています。

国内ではその大半を失った100年を超える大径木林を再び蘇生し、樹齢の異なる樹木や樹種がモザイク状に混ざり合う「生物多様性あふれる持続可能な森林」を目指してまいります。そして、人々が自然界と触れ合うことで、心豊かな人生を歩む一助になればと願っております。