紙を扱う企業として責任ある森林創成に取り組みます

KPPグループホールディングス(本社:東京都中央区、代表取締役会長 兼 CEO:田辺 円、以下、当社)は、一般財団法人C.W.ニコル・アファンの森財団(所在地:長野県上水内郡信濃町、理事長:森田 いづみ)と、アファンの森 南エリアの一部を「Afan KPPの森」とする森づくり協定を締結したことをお知らせします。

 

去る10月7日に長野県信濃町にて調印式を執り行い、今後は当社とアファンの森財団との協業による荒廃した放置林(南エリア)の再生に取り組みます。森の復元とともに生物多様性調査や環境教育の場として活用していきます。なお、本契約は、長野県が立会人として県が推進する森林の里親制度として位置づけられます。

 

アファンの森は、故C.W.ニコル氏が私財を投じて放置山林を購入し、自らの手で荒廃した森を再生させる壮大なプロジェクトで、1986年からスタートしています。また、アファンの森を活用した環境活動にも長年にわたって取り組んでいます。アファンの森 北エリアでは、環境省・長野県に指定されている動植物の絶滅危惧種のうち65種(2022年現在)が確認され、生物多様性豊かな森づくりに貢献しています。同エリアは、環境省によって「ネイチャーポジティブ(※1)」の実現に向けた民間による取り組みである生物多様性の保全区域「自然共生サイト」に認定されています。当社では、2015年よりオフィシャルスポンサーとしてこの活動を支援しています。

 

このたび調印した「Afan KPPの森」には、南エリア約18ヘクタールのうち3.54ヘクタールが割り当てられていますが、このエリアには長野県絶滅危惧ⅠA類(ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高いもの)のエビネ(ラン科)などの希少種が確認されており、当社が2022年より参画している「生物多様性のための30by30アライアンス(※2)」の取り組みを後押しするものでもあります。

 

当社は今後とも同財団との協働を通じて、100年先の未来のための森林創成に取り組んでいきます。

※1 ネイチャーポジティブ
日本語訳で「自然再興」といい、「自然を回復軌道に乗せるため、生物多様性の損失を止め、反転させる」ことを指す。(環境省)https://www.env.go.jp/guide/info/ecojin/eye/20240214.html


※2 生物多様性のための30by30アライアンス
2030年までに自国の陸域と海域の30%以上を健全な生態系として効果的に保全する目標の達成に向けた取り組みをオールジャパンで進めるために設立されました。生物多様性の損失を食い止め、回復させるネイチャーポジティブの考え方に基づいています。(環境省)https://policies.env.go.jp/nature/biodiversity/30by30alliance/
 

アファンの森 北エリア(同一地点)

ヤブの状態に放置された森

伐採・下草刈りにより光が届き、生物多様性豊かな森に

北エリアの森で巣立ったフクロウのヒナ
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北エリアの森で巣立ったフクロウのヒナ

公益財団法人世界自然保護基金ジャパン(WWFジャパン)では、森の食物連鎖の上位に位置するフクロウを、生態系の健全性を示す指標となる野生動物と位置付けています。アファンの森 北エリアでは毎年フクロウの巣立ちが確認されており、今後は「Afan KPPの森」(南エリア)においても動植物の生態系を回復させ、フクロウの羽ばたく森を目指します。

「Afan KPPの森」で確認された希少種

エビネ(長野県絶滅危惧IA類)
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エビネ(長野県絶滅危惧IA類)
ツチアケビ(長野県絶滅危惧II類)
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ツチアケビ(長野県絶滅危惧II類)
左から、C.W.ニコル・アファンの森財団専務理事 野口理佐子氏、国際紙パルプ商事社長 栗原正、KPPグループホールディングス会長 田辺円、同社社長 坂田保之、同財団理事長 森田いづみ氏
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左から、C.W.ニコル・アファンの森財団専務理事 野口理佐子氏、国際紙パルプ商事社長 栗原正、KPPグループホールディングス会長 田辺円、同社社長 坂田保之、同財団理事長 森田いづみ氏

<本件に関するお問合せ>
KPP グループホールディングス株式会社
グループ コーポレート・コミュニケーション室
TEL 03-3542-4169 Mail:kpp_cc@kpp-gr.com